2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

昭和16年当時の新聞記事から その3

李香蘭というキャラクターは本人の山口淑子からは独立に神話的な表象として一人歩きし始める。大陸三部作で彼女の演じたキャラクターが、素顔の彼女と区別が付かなくなり、本人が、実は日本人であるということを昭和16年の段階ですでに新聞紙上で明言した…

昭和16年当時の新聞記事から その2

いわゆる日劇七廻り半事件についてはいろいろな本に書かれているが、何人くらいの人間が李香蘭のショーを見に来たかについては諸説まちまちである。「私の半生」では朝日新聞の記事が引用されていたので、ここでは読売新聞の記事を引用しよう。読売新聞 1941…

昭和16年当時の新聞記事から その1

昭和16年の紀元節前後の読売新聞と都新聞を読むと、当時の状況、新聞の論調などがよく分かり面白い。今日は、「李香蘭 私の半生」などの自伝に引用されていない記事を紹介しよう。 まず、都新聞2月9日の記事から。 ==================…

蘇州夜曲について

蘇州夜曲は映画「支那の夜」の主題歌である。この曲についてはすでに多くのことが語られてきた。「夜来香」と同じく、今聞いても少しも古くなっていない名曲であることに間違いはない。服部良一の代表作でもあり、作曲者自身ももっとも気に入った曲であった…

李香蘭と林献堂  「扶桑解語花」に寄せて

李香蘭 (林獻堂先生記念集 巻2 遺著より) 曽聽蘇州夜曲歌 餘韻似訴舊山河 都門此夕人如海 獨對秋風感慨多 かつて蘇州夜曲の歌を聴いた 余韻は故郷の山河に訴えかけるかのよう 都会の中では今宵は人が海のように溢れているが 独り秋風に対し私は感ずるとこ…

映画「白蘭の歌」について

この映画は戦後、ビデオ化されているが、編集ないしカットされたシーンが大分あるらしく、話の運びに分かりづらい箇所がある。この映画が大ヒットした当時の日本人のものの考え方を知る上で貴重な資料であるから、前編・後編と分かれた完全版を、戦前に上映…

何日君再来

何日君再来 hé rì jūn zài lái 好花不常開 hào huā bù cháng kāi よき花常には咲かず 好景不常在 hào jĭng bù cháng zàiよき運命(さだめ)常にはあらず 愁堆解笑眉 chóu duī jiĕ xiào méi 愁い重なれど面に微笑み浮かべ 涙洒相思帯 lèi să xiāng sī dài 涙…

「李香蘭」の映画を見る

http://jp.youtube.com/watch?v=BaAJQBffvSg&feature=PlayList&p=844BD34090F58DBA&index=0&playnext=1 をクリックすると、YouTube の李香蘭の映画クリップ(24編)を連続して、まとめて見ることが出来る。