2008-03-29から1日間の記事一覧

「蘭閨寂寂」−深宮怨女の歌

「金瓶梅」は1955年の香港映画。監督は「萬世流芳」で李香蘭と共演した王引である。この時代の李香蘭主演の香港映画は、この「金瓶梅」も「一夜風流」も「神秘美人」もすべて日本では公開されなかったが、東南アジアの中国語文化圏では、かつての爛熟し…

「身世飄零」−つかの間の栄華と没落の予感

香港映画「金瓶梅」の挿入歌。「身世飄零」は貧家に生まれた潘金蓮が、高楼に上り、豪華な宴席に侍りつつ、琵琶を奏でながら、貧しかった昔を偲んで歌う歌である。華やかな背景と対照的であるが、それはやがて来たるべき彼女の没落をも予感させる歌でもある…